甘いものを食べると、心がホッとしたり、疲れが取れたように感じたりしますよね。
しかし、甘いものの摂りすぎが「むくみ」の原因になることをご存じでしょうか?
今回は、栄養学の視点から、甘いものとむくみの関係性、その対処法についてお伝えします。
疲れたときは、甘いものが欠かせない♪
むしろ、毎日甘いスイーツ必須!
そんな方、ぜひチェックしてみてください!

甘いものが欲しくなる理由
甘いものを無性に食べたくなるのは、単なる嗜好だけでなく
体内の栄養バランスの乱れが影響していることがあります。
特に、タンパク質、ビタミンB1やマグネシウムなどが不足すると、エネルギー代謝がうまくいかず、脳が「手っ取り早くエネルギーになる糖分を摂取して!」と信号を送るのです。その結果、甘いものへの欲求が高まります。
甘いものを食べるとどうなる?
甘いものを食べると、血糖値が急上昇します。
すると、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されます。
このインスリンには、血糖を細胞に取り込ませるだけでなく、
腎臓で「ナトリウム(塩分)」を体内に保持させる働きもあります。
ナトリウムが増えると、体は自然と水分をため込もうとするため、
→ 体の中に「余分な水」が溜まっていきます。
→ 結果、むくみやすくなるのです。
※血糖値スパイク → インスリン過剰 → ナトリウム保持 → むくみ

糖質の代謝でミネラルが消費される
白砂糖やスイーツなどの精製糖質を代謝するには、
ビタミンB群・マグネシウム・亜鉛などの栄養素が必要です。
しかし、これらが不足していると、
・水分代謝が落ちる
・解毒・排出力が落ちる
・筋肉や血管の収縮・弛緩がうまくいかない
といった状態になり、ますますむくみやすい体に。
特に、ビタミンB1やマグネシウムは、水分調整・筋肉のポンプ作用に不可欠な栄養素です。
甘いものの「食べすぎ」が、こうした栄養素を「使いすぎてしまう」ことも、むくみの背景にあるのです。
そもそも「ミネラル不足になっていないか?」
または、甘いものを食べ過ぎて「ミネラル消費量が加速してないか?」
そんな栄養の観点からも、ぜひチェックしてみてください。
• ビタミンB1:豚肉、玄米、豆類などに多く含まれています。
• マグネシウム:ナッツ類、海藻、豆腐などが豊富です。
• タンパク質:魚、肉、卵、大豆製品などをバランスよく摂取しましょう。

腸内環境の悪化 → 肝臓・腎臓に負担 → 排出力の低下
甘いものばかり食べていると、腸内環境が悪化します。
特に「悪玉菌」が増え、慢性的な便秘・ガス・下痢などが出やすくなると、
解毒と排出を担う「肝臓」や「腎臓」への負担が大きくなります。
その結果、体にとって不要な水分や老廃物がうまく排出できなくなり、
→ 「むくみ」「肌のくすみ」「疲労感」などの不調につながるケースも。

東洋医学の視点では「脾(ひ)」の弱り
東洋医学では、甘いもののとりすぎは「脾(消化吸収=胃腸)」を傷めるとされます。
脾は体内の「水の巡り」を管理する臓器。
脾が弱ると「水はけが悪くなる=むくみが出る」状態に。
「甘いものがやめられない…」という方ほど、実は脾が弱っていて
→ 食後に眠くなる・下半身が重だるい・気力がわかないというサインが出ていることも少なくありません。

また、女性が男性よりも甘いものを好む傾向には、栄養学的および生理学的な要因が関与していることも。
1. 筋肉量の違いによるエネルギー貯蔵能力の差
男性に比べて女性は筋肉量が少なく、筋肉内に蓄えられるグリコーゲン(糖質の一種)の量も少なくなります。そのため、エネルギー切れを起こしやすく、体が迅速にエネルギーを補給できる甘いものを求める傾向があります。
2. 女性ホルモンの影響
女性の体内では、エストロゲンやプロゲステロンといったホルモンが周期的に変動します。特にプロゲステロンの増加は、食欲を刺激し、甘いものへの欲求を高めることがあります。このため、生理前や妊娠中に甘いものを欲する女性が多いとされています。
3. ストレスと神経伝達物質の関係
ストレスを感じると、体内でコルチゾールというホルモンが分泌され、食欲が増進されます。
また、甘いものを摂取すると、セロトニンやドーパミンといった「幸せホルモン」が分泌され、気分が一時的に改善されます。このため、ストレス解消の手段として甘いものを求めることが多くなります。
4. 心理的な要因
甘いものを食べることで「幸せ」「安心」「癒し」といった感情を得る人が多く、特に女性にその傾向が強いとされています。このような心理的な報酬が、甘いものへの嗜好を強める一因となっています。

必要な栄養素の補給を
長時間の仕事や慢性的なストレスでエネルギーを消費すると、血糖値が下がり、体は速やかにエネルギーを補給しようとします。
ストレスで「糖」を欲するのは、正常な反応なんですね。
甘いものがやめられないのは、あなたの意思が弱いからではなく、糖質が依存性のある物質だからです。
我慢できない食欲がわくのは、必要な栄養素が不足しているからかもしれません。
・甘いもので癒す前に、まずは、しっかり食べる・しっかり眠る
・たんぱく質やミネラル、亜鉛、ビタミンB群を意識して取り、甘いものが欲しくなりにくい体をつくる
こうした視点が、むくみ体質の根本改善につながります^^
甘いものを無意識に摂取していた方は、自身の身体が何を求めているのか?過不足は何か?
朝食や休日など、コントロールがしやすいところから、自分のペースで食事のバランスを整えてみるのもおすすめです◎
今から正しい習慣を身につけ、不調を放置せずに対処していきましょう^^

コメント