「顔がむくんでパンパン」
「靴下の跡がくっきり…」
「夕方になると足がゾウみたい…」
そんなとき、多くの方が思い浮かべるのが「リンパマッサージ」ではないでしょうか?
もちろん、リンパへのアプローチはむくみケアにとって大切です♪
しかし、「リンパだけ」では、根本的な改善にはつながりにくいことも。
今回は、リンパの知識を少しだけ深掘りしながら、「筋肉と鍼灸の役割」についてお伝えしていきます^^

リンパってなに?どうして流れが悪くなるの?
リンパとは、血液とは別の「もうひとつの流れ」のこと。
毛細血管から染み出した水分や老廃物を回収し、体外へ排出するための「下水道」のような役割を担っています。
しかし、リンパの流れにはポンプがないため、
→ 周囲の筋肉の動きや呼吸、心臓の拍動などが重要になります。
つまり…
・ずっと同じ姿勢でいる
・筋肉がこわばっている
・筋力の低下
・深い呼吸ができていない
といった状態が続くと、リンパは自然と滞ってしまうのです。

筋肉の柔らかさ=リンパの通り道のスムーズさ
リンパ管の多くは、筋肉の間や表層を走っています。
そのため、筋肉がガチガチにこっていたり、冷えて硬くなっていたりすると、リンパの通り道が「狭く」なってしまい、うまく流れません。
「足のむくみ」が取れにくいのも、ふくらはぎの筋肉(=第二の心臓)がしっかり動いていないからかもしれません。
つまり、「リンパだけを流そうとしても、筋肉が整っていなければ滞りやすいまま」なのです。
リンパの流れを良くしたい、むくみを解消したいなら、適度な運動(筋肉の伸び縮み)がなぜ大切なのか?納得できますよね。

リンパの知識
リンパの流れるスピード、ご存じでしょうか?
リンパ液は、血液のように心臓で勢いよく押し出されるわけではなく、
筋肉の動き(=運動)や呼吸、わずかな圧力によって、ゆっくり流れていく特徴があります。
そのスピードは血流よりもはるかに遅く、なんと、1分間にたった「数ミリから数センチ」とも言われています!
血液が全身を約40秒で一周するのに対し、リンパは12~24時間かけて全身を流れる計算になります。
よく「リンパをドバドバ流す!」など過大広告を目にしますが、リンパはドバドバ流れません。
不安を煽るような言葉に惑わされず、正しい知識とメンテナンスをぜひ取り入れてください。

鍼灸アプローチで、筋肉も自律神経も整える
鍼灸では下記のようなアプローチが可能です。
・鍼でこわばった筋肉をゆるめる
・微弱電流を用いて、筋肉のポンプ作用を促進する
・ツボ刺激で、血流や水分代謝を促す
・自律神経を整えて、体全体のめぐりをサポートする
こうした施術を通して、体の内側からリンパが流れやすい状態を整えていくことができます。
特に東洋医学では、むくみを「水滞(すいたい)」と呼び、内臓の働きの乱れとも関係があると考えられています。
一時的に流すのでなく、「溜めにくい体質」に整えていくことを目標にケアしていくことがおすすめです。

むくみケア:外からも内からも“めぐらせる”
「むくみにはリンパマッサージ」というイメージは、決して間違っていません。
ただし、「マッサージさえすれば、リンパは流れてデトックス!」など「○○だけに頼る」ことは危険です。
なかなか改善されない浮腫みに困っているなら
・筋肉の状態
・自律神経のバランス
・食事(栄養)や睡眠の質
などにも目を向けてみてください。
あなたの体が本当に求めているのは、「やさしく流す」だけでなく「しっかり動ける体に整える」ことかもしれません。
はるはるでは、鍼灸やマッサージ、季節や体質に合わせた養生のアドバイスなどを通して、むくみの“根っこ”からのケアをお手伝いいたします。
「最近むくみやすいな…」と感じたら、ご自身の体の声を聞きに、ぜひお越しくださいませ。
※ 急にむくんだ、片足だけむくんだ、尿の出が悪くなったなどの症状がある場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
「むくみ」を当たり前にせず、原因をチェックしながら、日常がより快適に輝きますよう、大切なお身体ととのえてまいりましょう。

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